前世の話 流浪の貿易商人

元夫とのエピソードは多々ある中で
人生の綾って不思議だなと思う話。

元夫とは ある事情で結婚後殆ど離れて暮らしていた。
仲が悪かったわけではなかったし、さまざまな障害があったから。

私も仕事をしていて 変な形の夫婦だとしても
気楽ではあった。面倒を見ることもないし。自分の好きな様に生きさせてもらっていたから。

なぜ夫と一緒に生活できないのでしょうか?と問う。

砂漠のような灼熱の大地に 駱駝にまたがり旅をしながら小さい交易をしている女性が見えてくる。
中東のどこかの出身 身寄りはなさそうで 独りでさまざまな国に行きながら
そこでの特産物などを見て、次の地で売り買いしている。

砂漠の真ん中。大きな壁に囲まれた城のような屋敷が見えてくる。
ひとつの街の大きさくらいはある。

砂漠の途中なので、宿を借りることにした。

中はいくつかの屋敷があって、そこはその主の親兄弟 一族で住んでいる。
一族でのひとつの集落のようになっていた。

その主は年老いて隠居した親から家督を次いで 若い(とはいえ35位)当主だった。

その当主には兄弟姉妹が居て、それぞれ家族を持ち集落で共同生活を送っている。
一夫多妻制なので、奥さん達という表現で当主の弟達にはそれぞれ女性がいる。
女性達も自分では生きていくことができないので、嫉妬とかやっかみ等とは関係なく生活するために
面倒を見てもらっている。

当時は 集落の外の世界の情報が殆ど入らないので
旅人が宿を借りにに来たときは、夜に宴のようなものを催し 世界の状況を聞く。

私はさまざまな地域を行き来していたので 夜遅くまで世界の話をした。
特に、そこで興味深く聞かれた事は ”薬”のこと。
単独で行動しているので 体調管理や傷薬などの知識は生死に関わる事だった為
病気や薬、毒薬や解毒などに関しても 多くの知識があったと思われる。

(おそらく、今の仕事に繋がる)

一族の人たちとの宴の間、一番興味を持って聞いていたのは 当主の弟。

自分の奥さん達と違って、一人で行動し 様々な知識、不思議な話をする女性に
とても関心を持っていた。

2~3ヶ月をそこで過ごし、その間にその弟とは何度も色々な話をした。

ある日、弟から、「自分の嫁に」という話が出たけれど
彼の奥さん達のように、自分の力で生きる事ができず
男性に頼りながら 自分を押し殺して周囲にあわせて生きる事への窮屈さ
一つの場所に留まる事ができない定めから、 断っていた。

「一緒にいることはできません。」

どうしても手放してくれない弟に、一つの提案をした。

満月の夜にある場所でお返事すると約束いたします。

そして その日に そっと抜け出し、再び放浪の旅に出た。
弟を残して。

現世。

弟は元夫となり、入籍はしたけれど 一緒に住むことは殆ど無かった。

一緒に居ることはできません。
ある場所で受け入れるお返事すると 約束いたします。

この言葉を忠実に守るように、

現世の自分の心とは裏腹に
一緒に住むことは無く、 しかし 入籍という受け入れる返事は約束を果たした。

違う世になっても 自分の言霊というのは 約束を果たすまで 効力があるのだな。思いは叶ってしまうのだなと
前世を見るたびに 思う。

良い結果であれ 悪い結果であれ。

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